健康診断
毎年受けてます、会社で。
いままでは結構簡易的なやつだったんですけどね、
今年は胃カメラないし、バリウムを飲まなければいけない。
そう言われて、「あぁ、年をとったな」そう思うのは私だけでしょうか。
私、今まで胃カメラないし、バリウムなるものを飲んだ事がなくてですね。
自分の想像だけの判断なんですけど、胃カメラはやだなって。
今話題の寄生獣の右手の奴みたいなの飲むんでしょ?
いや、吐くでしょ、十中八九。
バリウムもバリウム、マズイなんて事はね、飲んだ事のないあたしだって百も承知。
お見通しだっつってんですよ。
でもね、その二択しかないんですよね。
カレー味のう○こか、う○こ味のカレーかみたいな、不条理な二択、いや、ある意味選択肢無し。
まぁ寄生獣よりはまだましかと、
限りなく固体に近づきたい牛乳、そんな感覚だろうとバリウムを選んだんですけどね。
まずそのバリウム飲む前にですね、看護師さんが、えらい早口でなんとかの注射うちますーって、
肩だせっつって、
肩に注射打ちながら「目眩がしたり、全身の力が抜けてきたり、副作用がおきますのでー」って。
・・・何打ったの?
・・・ねえ、看護師さん、何打ったんですか?
とか言ってるとまた変な粉と液体持ってきて、これ飲めって。早く飲めって。
で、それ飲みこむか飲み込まないかぐらいのタイミングで、今度は先生が、
「その薬、ゲップが出そうになるけど終わるまで絶対にゲップしないで下さいねー」
・・・ハイキングウォーキング?
「じゃ、これバリウムです、少しづつでいいから飲んでください。」
って、500mlぐらい入ったズッシリした、白い、限りなく固体に近い液体を渡されまして。
言われなくてもイッキなどしない、そう思いながら少し飲んでみたら、
オロロロロロロロロロロ。
オロロロロロロロロロですね。
予想以上、悪いほうの意味で期待を裏切ってくれました。
やー、なめてたなー。
こんなに?こんなにすごいの?この白いの、こんなにすごいの?
「はい、もう一口飲んでー」
・・・ガラスの向こうからの飲んでコール。
せめて看護師さんに言って欲しいんですけど、残念なことにチョビヒゲのメガネかけた先生なんですよね、
私に飲め飲め言ってくんの。
もう、二口目でマズイ、ズイマです。
味は勿論、リバースしそうです。
「はい、もう一回いってみよー」
・・・チョビヒゲメガネ、少し前からそう心の中でよんでいます。
しかもなんか上手いこと説明できないんですけど、回るんですよ、
診察台が、タイムショックよろしく、グルングルン。
おそらく、もし違ってたら申し訳ないんですけど、診察台タイムショックさせてんのね、
チョビヒゲメガネなんですよ、多分。
いや、間違いないですね、なんか手元動いてるもん、ちょいちょい下向くし。
でもまぁ、もうバリウムは飲まなくてもいいみたいなんで、って思ってたら、
「じゃあ残り全部いってみよー」
ふざけんじゃねぇぞ!そのほっそいメガネ叩き割ってやろうか?
・・・とはさすがに言えないんで、
「先生!ウソですよね?冗談でしょ?まだ200mlぐらいありますよ?」
って言うと、「え?もう飲めないの?」って。
え?逆に知りたいんですけど、みんな飲んでんの?これ?
「よそはよそ、うちはうちです、これ以上はマーライオンです。」
って、クスッとも笑わないでいったんですよ、私。
「しょうがないなー、じゃあもうちょい回しますよー」って、
ガラスの向こうで半笑いですよ、チョビヒゲメガネと看護師さん。
もう、マーライオンだけは阻止しないと!って、
少し目眩がして、なんか体中の力が抜けていく感じに襲われながらもしっかりと脳裏に焼き付いているのは、
これまわしてんの、やっぱオメェか、チョビヒゲメガネ。